導入事例

プロジェクト管理のデータを一元管理し業務効率化を実現

株式会社エクサ様

※情報は取材当時のものです
株式会社エクサ(以下、エクサ)は、1987年に日本鋼管(現JFEスチール)の情報システム部門が独立してできた会社である。製鉄は製造プロセスの複雑さゆえに、いち早くIT化に挑んだ業種であり、設立当時から最先端のIT技術に向き合ってきた。常に世界最先端の技術を柔軟に取り入れながら現場の知見やユーザー視点を持ち、お客様の未来を共創するITパートナーとして社会の発展に貢献している。
  • 背景・課題
    • データのサイロ化・業務の分断化
    • システム間の重複作業の発生
    • 入力ミス・作業負担の増加
  • 導入ポイント
    • アクセス制御の設定が簡単
    • 多くの導入実績
    • 教育セミナーの充実度
  • 効果
    • システムの一元化
    • 重複作業の削減
    • データ活用の促進

【ActualPROⅡ×Excellent】を導入し、業務効率化やデータ活用を推進

エクサは「システムのサイロ化」という長年の課題を抱えていた。社内ではプロジェクト管理に関するデータが散在することで業務が分断され、業務効率が低下していた。

そこで課題の解決に向け「End to Endのプロジェクト管理の強化」を目標に掲げ、基幹業務システムを刷新するべく【ActualPROⅡ×Excellent】を導入。この基幹業務システムの刷新によって、見積データや受注データ、工数データといったプロジェクト管理に必要なデータを一元管理できるようになり、さまざまな業務処理の効率化や意思決定のスピードアップなど、大きな成果をもたらした。

  • ActualPROⅡは、株式会社エクサが開発・提供する個別原価管理ソリューションです。見積からアフターサービスまで一貫した予実情報や損益情報をタイムリーに把握し、高度なPDCAと企業の経営情報の見える化を実現します。詳しくは当該企業のホームページをご参照ください。

サイロ化を解消するため基幹業務システムの刷新を検討

エクサでは開発部門や営業部門がプロジェクト管理に関するデータを扱い、プロジェクトの原価管理や損益管理を行っている。長年の課題として、プロジェクト管理で扱う各種データ(見積データや受注データ、工数データなど)が複数のシステムに散在し、業務が分断される問題を抱えていた。

日常の業務で各部門がプロジェクト管理を行う際は、システムを跨いでデータの抽出や集計、入力を行う必要があった。そのため作業負担や人的ミスが発生し、業務効率が低下する要因となっていた。また、このような重複した作業は教育コストにも影響を与え、システムごとに異なる操作方法を新しく携わる社員に教えることはかなりのコストとなっていた。

これらの課題を踏まえ、エクサは「お客様案件登録から見積もり、契約、デリバリー、プロジェクト完了までのEnd to Endの管理を強化する。」という目標を掲げ、基幹業務システムの刷新を決断した。

多数の過去実績から【ActualPROⅡ×Excellent】を採用

目標の達成には散在するデータの一元管理が必要である。そのため見積りからプロジェクト完了までの入出力を一つのシステム上で行えるよう、プロジェクト管理に必要なデータを一か所に集約する計画が立てられた。計画を実現するにあたり、データの入力から一元管理を担うソリューションとして【ActualPROⅡ】、データの出力・活用を担うソリューションとして【Excellent】が採用された。

エクサの情報システム部部長・生方氏は、導入の経緯を次のように振り返った。

「多くのお客様へERPパッケージを提案してきた経験をもとに鑑みると、【ActualPROⅡ×Excellent】を導入することが今回の課題や特有の会計処理には最適だった。ActualPROⅡは自社開発ソリューションのため、不足している機能についてはActualPROⅡをベースに柔軟に開発することが最善の選択だった。」

また生方氏は【ActualPROⅡ×Excellent】にしかないポイントとして、アクセス権限の制御を挙げた。

「今回のシステムは様々な部門で利用するため、部門ごとや利用者ごとの単位でデータへのアクセス権限を制御する必要があった。【ActualPROⅡ×Excellent】はアクセス権限の制御に関する実績があり、要件に基づいて権限を簡単に設定できたため、システム構築を効率的に進められた。数々のERPパッケージと比較・検討を行ったが、この点は【ActualPROⅡ×Excellent】にしかないポイントの一つであった。」

システムの一元化により業務効率化を実現

プロジェクトは順調に進み、新システムの運用が始まった。ActualPROⅡによるシステムの一元化のおかげで、複数システムを操作する必要がなくなり、人的ミスの発生リスクの低減や作業負担・教育コストの軽減につながった。そのためプロジェクトの損益管理に加え、見積値と実績値の比較による新たな洞察が得られるようになった。

また予期せぬ効果として、情報システム部の負担軽減が挙げられる。旧システムではデータの入力や抽出、分析作業が情報システム部に依頼されていたが、新システムではユーザー自身でそれらの作業が行えるようになり、情報システム部への依頼はなくなった。ExcellentはExcelのように直感的に操作できるため、複雑な操作を覚える必要がなく、システム操作に不慣れな人も簡単に利用できる。そのため定期的に作成している帳票を共通のテンプレートとしてExcellentに登録することで、誰でも簡単に出力できるようになった。

このようにサイロ化の解消による業務の効率化は時間的余裕を生み出し、エクサ社内のデータ活用促進に貢献した。

新基幹業務システムが担う業務イメージ

新基幹業務システムが担う業務イメージ

ユーザー教育にはシステムコンサルタントのセミナーを活用

新システムは導入後すぐ現場に普及し、社内各部門の日常業務に必要不可欠なシステムとして利用されている。生方氏はその理由を次のように話す。

「導入後、Excellentを積極的に利用できるか不安な面もあったが、すぐに解消された。その理由として、システムコンサルタントが開催する定期セミナーやeラーニングを受講することで、社員はExcellentを利用できるようになったことが挙げられる。オンラインで学習できるコンテンツがあり、ユーザー教育のために開催地まで足を運ぶ必要がなく学習しやすかった。また教育コンテンツや製品マニュアルを参考に、自社の業務に適したマニュアルを作成していたことも、新システムの普及につながった。ほかにも特定の社員がExcellentを積極的に活用し、その中で見つけた使い方などの知見を利用者間で共有していたことが、新システム普及の要因であると考えている。結果、情報システム部としてはユーザートレーニングの準備が不要となり、とても助かった。」

今後の目標は「データドリブン経営の促進」

今回の基幹業務システム刷新について、生方氏は次のように述べる。

「今回の基幹業務システム刷新の結果、長年の課題を払拭し、目標であった『End to Endのプロジェクト管理の強化』を達成した。システムの導入については多数の実績を持つ【ActualPROⅡ×Excellent】に安心感を抱いた。それにより業務効率化やデータ活用に注力できた。導入後のデータ活用の促進にも繋がっており、データを活用した意思決定を行う取り組みもみられる。」

また生方氏は今後の展望について次のように語った。

「今後は今まで以上にデータを活用し、データドリブンな経営を実現したい。その第一歩として、各部門の利用者が蓄積されたデータを見る習慣を身につけることが重要であると考える。データを見ることで、利用者1人1人が問題や課題を発見し、解決に導くことができるようになってほしい。これらを実現するために、私たち情報システム部はサポートを続けていきたい。」

会社概要

株式会社エクサ
情報システム部
部長 生方 浩紹氏

設立1987年10月1日
本社神奈川県横浜市西区みなとみらい4-4-5
横浜アイマークプレイス2階
資本金12億5000万円
URLhttps://www.exa-corp.co.jp/