導入事例

部門間のデータを一元管理し作業削減とデータ増加にも円滑に対応

住鉱潤滑剤株式会社様

※情報は取材当時のものです

住鉱潤滑剤株式会社(以下、住鉱潤滑剤)は固体潤滑剤専業メーカーとして昭和32年にスタートした。以来、技術力の強化や営業拠点の拡充、工場の増強を進め、省エネ志向など社会環境の変化に伴う顧客の多様なニーズに応えた新製品開発により事業を拡大している。

また住友金属鉱山グループの経営理念のもと、あらゆる潤滑領域での技術の向上に努め、顧客が満足する製品・サービスを提供するため誠実に事業活動を行っている。今日では固体潤滑剤の総合メーカーとしての地位を築いている。

  • 背景・課題
    • 既存のBIツールはユーザビリティやセキュリティ面が不十分
    • 既存のBIツールがWindows7に未対応
  • 導入ポイント
    • エンドユーザーにおける操作性の良さ
    • 企業内の別システムでExcellentを利用しているという実績
    • アクセス履歴の機能(ログ分析機能)
  • 効果
    • 現場においてタイムリーなデータ活用を実現
    • 生産管理における人的コストを1/5に削減
    • システム刷新時もデータ運用の効率を向上
  • 住鉱潤滑剤は日々変化する市場のニーズにスピードをもって対応するため、社内の営業から経理、工場にいたる様々なユーザーが簡単に利用できるシステムの導入を検討していた。そのような条件下でシステムの選定を行った結果、多種多様な業種や業務に導入実績があり、Excelとの高い親和性をもつExcellent/FreeWayの導入を決定した。

非効率なデータ運用からの刷新

住鉱潤滑剤は日々、本社から各営業所、工場に至るまでの部署で各種データ(受注、出荷、販売、予算、在庫管理など)をオフィスコンピュータを介して利用していた。データが必要な時、エンドユーザーはオペレータに依頼してデータを出力してもらう流れになっていたが、この運用には大きな課題があった。

まずデータのリアルタイム性が損なわれる点である。例えばユーザーがその時の在庫状況を知りたい場合でも、その都度オペレータとのやり取りをしなければならない。オペレータは他の依頼にも対応しなければならないので、より即時性は損なわれる。またエンドユーザーの意図をオペレータが汲み切れないと、エンドユーザーが求めているデータとは異なるデータが出力されてしまう事態が発生するなど、使い勝手の悪いシステムであった。

以上のことから住鉱潤滑剤ではデータ出力の流れを自動化し、より効率的なデータ運用を行う仕組みを求めていた。また日々の業務で蓄積された膨大なデータの処理にも耐えうるポテンシャルの高さや、取り出したデータを誰でも簡単に利用できる点も不可欠だと考えていた。そのような条件をクリアできるシステムとして「Excellent/FreeWay」が選ばれた。

販売管理における予実管理の簡易化を実現

簡単なマウス操作でDB内のデータを取り出すExcellent。長谷川氏は販売管理での利用シーンについて以下の様に話してくれた。
「各営業拠点で現場に必要な情報、例えば地域や販売店毎の予算の消化状況・人員配置などの投資状況から実績といった情報を、日々の日報や月次のレポートとして簡単に視覚化できるようになりました。」

Excellentを利用することでシステム導入前のようにオペレーターを通すことなく、各営業所の営業や事務担当が直接DB内のデータを任意の形で抽出できるようになった。これにより各担当者が欲しい時に、必要な情報を取得出来るようになった点が導入の効果といえる。

生産管理において人的コストを1/5まで削減

企業努力による約350品種1500製品の少量多品種製造を実現するには、自動化し少人数で効率よく対応しなければならない。さらに事業の拡大により生産計画の情報量も多くなる。長谷川氏は生産管理システムでの利用シーンについて以下の様に話してくれた。

「弊社では5つある工場ごとに1人ずつ、製品原材料の発注点管理をする人員が不可欠でした。製品ごとに原材料の残量を把握し、追加発注の時期や量などを適切に判断し調整する必要があります。Excellent導入後は在庫等の発注点をExcellentから抽出した正確なデータを基に予測し、管理できるようになりました。また全工場のデータをExcellentから抽出できるので、各工場ごとに人員は必要なく、全工場の発注点を1人で管理可能となっています。」

Excellentを利用することで正確なデータから過去の発注点の分析・管理ができるようになった。さらに属人的な作業が減ることで人的コストが1/5まで削減され、その分のコストを別の作業に割り当てることができた。

出荷管理におけるロット管理の円滑化

長谷川氏は出荷管理システムでの利用シーンについて次のように話す。
「出荷の実績を全体から詳細まで分析するために、Excellentを使用すると1枚の集計表でできるところが嬉しいです。その他にも、出荷のロット管理に使用しており、出荷に関してのお問い合わせに対し、どのロットでどこに出荷したのかを確認しています。あわせて各営業所も紐づいているので、調査依頼まで円滑に行うことができます。」

またExcellent独自のOLAP分析表の特長が業務に活かされている。全体から詳細データへ掘り下げての分析や、軸を簡単に変更して角度の違う分析を行うなど、複雑なデータを直感的に分析することができるようになっている。またデータを一元管理しているため、関連した情報を以前より円滑に活用できるようになった。

品質管理における工場での柔軟なデータ活用

住鉱潤滑剤の製品に対する品質へのこだわりは、お客様の高い支持につながっている。長谷川氏は品質管理システムでの利用シーンについて次のように語る。

「Excellentでは工場の人員もデータ検索ができます。今までのシステムはどうしても営業や事務よりであったが、Excellentは既存のシステムではできない自由な切り口で表示ができるため、柔軟な視点での製品の品質分析、管理に役立っています。」

Excellentを利用することで工場の人員がデータを見やすい形で分析できるようになった。さらに蓄積した膨大なデータは、部門ごとに使用するデータのみを表示し、多くのデータを効率よく活用する体制となっている。

システム刷新後も変わらない操作感を提供

システムの刷新により各部門ではデータの活用に力を入れ始め、さらに扱うデータも大容量となっていた。長谷川氏は運用について次のように話してくれた。

「システム刷新により出来ることが増えても、活用できなければ意味がありません。その点ではユーザーが使用するBIツールが変わらなかったので、システムの変化を意識せずにデータの活用範囲拡大を実現できました。利用部門が増え、新たに使用するユーザーにも、データベースのどこにどのようなデータが入っているかを伝え、適宜質問を受けるのみで、運用を行っています。」

Excellentは大きなシステム刷新にも柔軟に対応し、エンドユーザーに変わらない操作感を提供した。これによりデータを活用したい部門が増え、新規ユーザーが増えても使用するユーザーのPCにインストールすることでその日からデータ活用が開始できる。さらにExcelをよく使用する部門では使い慣れたExcel上でデータ分析を開始でき、Excellentの集計表や単票の作成などができるようになるため、新規ユーザーのデータ活用も促進している。

今後の活用

今後の活用シーンについて長谷川氏は、「Excellentからデータをテンプレートシートに張り付けるグラフの活用や、Excellent側でグラフを作成する機能を使用し、文字データをグラフで視覚化して直感的な分析や管理につなげたい。」と話す。

また「データを公開する範囲を広げつつ、ユーザー毎にアクセス制御を行うことで、さらなるデータの活用範囲拡大を目指したい」と今後の抱負を述べてくれた。

システムイメージ

会社概要

住鉱潤滑剤株式会社
営業統括部 兼 企画管理部 長谷川 弘哉 氏

設立1957年3月
本社東京都港区新橋5丁目11番3号 新橋住友ビル7階
資本金7200万円
URLhttp://www.sumico.co.jp/
導入DBSQLServer