BIツールのダッシュボードで状況を可視化するメリットとは?

BIツールのダッシュボードを活用すると、膨大なデータの中から必要なデータに素早くアクセスできるようになるため、迅速な意思決定を行う上での手助けになります。

この記事ではBIツールのダッシュボードとレポートとの違いや利用するメリット・デメリット、活用事例などについてご紹介します。

BIツールのダッシュボードとは

BIツールとは蓄積したデータから必要なものを抽出し、加工・分析することで、企業の意思決定をサポートするためのソフトウェアです。BIツールのダッシュボード機能は、データを目的に応じてグラフや表などで表現し、それらを1画面でリアルタイムに表示できます。

ダッシュボート機能を活用すると必要な情報をひと目で確認できるため、状況を把握し、適切な判断を下すまでの時間を短縮できます。

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ダッシュボード機能とレポート機能の違い

ダッシュボード機能とよく比較されるのがレポート機能です。レポート機能も必要なデータを目的に応じて、グラフや集計表などで表現することができます。製品によってはダッシュボード機能とレポート機能がほぼ同じようなものもありますが、一般的な違いとしては以下が挙げられます。

BIツールのダッシュボード機能では一画面で端的にリアルタイムのデータや集計・分析結果を表示します。BIツールのレポート機能ではある時点までの集計・分析結果を複数枚で詳細に表現します。

データの表現が動的か静的か

ダッシュボートとの最大の違いは、ダッシュボードがリアルタイムの結果を表示する(動的に結果を表現)のに対し、レポートはある時点までのデータを集計・分析し、その結果をわかりやすく表現します(静的な結果を表現)。

活用シーンの違い

ダッシュボードは製品の生産状況や在庫状況など、日々業務する中でリアルタイムのデータを一画面で端的に確認したい時に適しています。

一方レポートは、ある時点までのデータを集計・分析し、その結果を月次や年次ごとなどにまとめるため、定期的な報告など状況を詳細に把握したい場合に適しています。そのため集計・分析結果は複数枚のシートに渡って表現されることもあります。

ダッシュボードのメリット

集計・分析結果をリアルタイムで可視化できる

ダッシュボード最大のメリットは、最新のデータ集計・分析結果がグラフィカルにひと目で確認できることです。ダッシュボードを用いるとデータ集計・分析や確認作業の手間を省くことができます。

現状の共有がしやすい

ダッシュボードは一画面に必要な情報が分かりやすくまとまっているため、「今どのような状況なのか」が社内でわかりやすく共有することができます。

データに基づいた迅速な意思決定が可能となる

必要な情報が一画面にまとまっていることで状況をひと目で把握できるため、素早く判断を下すことができます。

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ダッシュボードのデメリット

データを正しく読むためのリテラシーが必要

ダッシュボードに必要な情報が一画面に収まるよう、情報が簡略化されて表現されているケースがあります。簡略化されたところを補って読み取れるだけのリテラシーがあれば問題ないのですが、場合によってはデータが誤って読まれることもあります。

データの誤読を防ぐには、ある程度のリテラシーが必要となります。

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過度な依存によるデータ読解・分析力の低下

「ひと目見ればわかる」というのがダッシュボードの魅力ですが、あくまでも表現できるのはごく一部のデータです。そのためダッシュボードに表示されている結果だけみていると、「なぜこのような結果になったのか」というデータに対する読解力・分析力が衰えていくリスクがあります。

メンテナンスや学習コストの発生

ダッシュボードはリアルタイムに状況を可視化できる機能です。そのため業務の内容の変化に合わせて適切にメンテナンスすることが求められます。

また先述したように、ダッシュボードを活用するにはある程度のリテラシーやデータ読解力・分析力が必要であり、身に付けるには学習が不可欠です。

このようにメンテナンスや学習のコストが発生するため、費用対効果を考えて運用する必要があります。

セキュリティやプライバシーを考慮する必要がある

ダッシュボードは誰がみても状況がわかるようにできるため、表示する内容に対して「本当に公開してもよい情報かどうか」、セキュリティやプライバシーを考慮する必要があります。

ダッシュボードを活用するためのステップ

Step1 利用目的を明確にする

達成したい目標に対し、どのようにダッシュボードを用いたいのか、ダッシュボードの利用目的を明確にしましょう。例えば以下のようなケースが考えられます。

  • 製品の在庫状況を簡単に確認できるようにしたい
  • 売上目標に対する達成度や施策の進捗を簡単に確認できるようにしたい

Step2 必要な指標を過不足なく選ぶ

利用目的が定まったら、続いて必要な指標を洗い出します。ここで重要なのは、本当に必要な情報を取捨選択することです。情報が足りないとダッシュボードをみて適切な判断ができません。反対に余計な情報まで表示されていると、見づらくて使いにくいダッシュボードになってしまいます。

Step3 集計・分析結果の適切な表現形式を考える

続いてデータをどのように表現するか、形式を考えます。表やグラフ、チャートなど、業務を行う上で最もわかりやすい表現形式を考えましょう。

ごく一部ですが、以下でデータの代表的な表現方法をご紹介します。

表現方法 使用シーン 使用例
折れ線グラフ 線の傾きから連続的変化の大きさを把握したい時 部門別の売上
棒グラフ 棒の高低で連続性のないデータの大小を比較したい時 事業売上の月ごとの変化
円グラフ 項目の構成比の大小を把握したい時 売上全体に対し各製品の売上が占める割合
帯グラフ 項目の構成比の大小や変化を把握したい時 製品売上構成比の年度別の変化
ヒストグラム 量的データの分布を可視化したい時 顧客企業の事業規模の分布
散布図 相関関係、クラスター分析を可視化したい時 顧客の購入頻度と購入金額のパターン分布
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Step4 適切なデータを用いる

情報更新がされていなかったり、誤って入力が行われているなど、データ自体が不正確だと、いくら見やすく表示できても意味がありません。ひと目で正確に状況が把握できるようにするためにも、適切なデータを用いてダッシュボードを作成しましょう。

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Step5 作成後の運用体制を整える

ダッシュボードは作って終わりではありません。業務を行う中で改善点が出てきたり、業務内容の変更に伴ってダッシュボードを改修したいケースも発生するでしょう。そうなった際に対応できるよう、社内の体制を整えておく必要があります。

ダッシュボード作成の失敗例としてよくあるのが、最初に作り込み過ぎて業務内容が変更になった際、新しい業務に合わせて改修するのが難しい、というケースです。ダッシュボード作成はメンテナンスが発生することを前提に取り組みましょう。

ダッシュボードの活用事例

全部署全部門でリアルタイムのデータを確認

弊社BIツールでは、リアルタイムのデータを用いて簡易的なダッシュボードを作成することができます。輸送用機械器具を製造しているこのお客様は、この機能を用いて工場内のモニターで生産状況などを確認できるようにしています。

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ダッシュボードを用いて効率よくデータを活用しよう

在庫状況や作業の進捗確認など、リアルタイムのデータが必要だったり、確認できると便利なシーンは少なくありません。ぜひBIツールのダッシュボード機能を用いて、業務に必要なデータを素早く確認し、業務上の判断の効率化に役立ててみてはいかがでしょうか?

弊社が提供しているBIツール・WebQueryには、簡易的なダッシュボートを作成する機能もございます。またポートレット機能を使用すると、ツールにログインしなくてもデータ確認が可能です。

ご興味のある方はぜひ以下から資料をダウンロードしてみてください。

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